虫歯を予防してくれる役目を果たす唾液の自然な流れが悪くなることと、歯磨きの際、歯並びの悪さから、キレイに口のすみずみまで磨くことができないのも大きな原因です。
歯の磨きにくい部分に歯垢(しこう)や歯石が沈着し、そこに存在する細菌によって歯周病は引き起こされます。
歯と歯の隙間が大きい、あるいは歯が内側に倒れている場合など、正しい舌の動きができないため、発音がおかしくなることがあります。
舌の動きが悪い舌強直症の場合にも発音が悪くなります。
主に、サ行やタ行が発音しづらくなります。
前歯や奥歯でちゃんと食べ物を噛むことができないので咀嚼に障害をおこします。丸飲みになることも多く、胃腸も悪くします。
唾液には本来、口の中をキレイにする自浄作用があります。
ところが、噛み合わせが悪くて、よく食べ物を噛むことができないと唾液の分泌量が少なくなり、口の中を十分に殺菌できなくなってしまいます。
そして、口の中に汚れが溜まり、歯の病気にかかりやすい状態なったり、口臭の原因にもなります。
アゴが前後左右に動く時は、上下の犬歯から犬歯までの12本がガイドになっています。
例えばひどい出っ歯などで、上下の前歯が当たらない人や開咬の人にはアゴの痛みや顎関節の雑音が生じ易い傾向があります。
歯並びが悪いと、上下の歯が上手く噛み合わせることができませんから、あごに掛かる力もバランスが悪くなります。 それがあごの歪み、ひいてはあごの痛みにつながっていくのです。
人間の場合は下あごが動いて食べ物を噛むことになりますから、ずれていくのは下あごです。たとえば右の歯がうまく噛み合わず隙間が開いていると、だんだんとあごが右上がりに変化します。 すると必然的に左のあごが下がることになり、あごの関節にも歪みが生じます。 ひどくなると、あごを動かすとジャリジャリという骨がこすれるような音がしたり、ひどい痛みに襲われたりします。 歯並びは、歯に悪い影響を及ぼすだけではなく、あごの健康状態にも関係してくるということです。
子供の場合はとくにあごなど骨格が成長している途中ですから、あごがゆがむことの影響は多大なものです。 顔全体のバランスも変わってきますから、早めのケアが大切であると言えるでしょう。
前歯が出ていたり凹凸の歯並びの場合に転んだり口元にボールがぶつかったりすると、歯が折れたり唇がケガをしやすくなります。
歯並びが悪かったり、受け口というのは、かなりのコンプレックスになります。笑顔を見せることが出来なくなってしまうのです。笑顔に自信がもてないだけではなく、自分自身にも、自信がもてないようになってしまうのです。おもいきり笑いたいときでさえ、気になって口を手で押さえてしゃべったりするようになってしまいます。
歯並びが悪いということは、見た目の面でトラブルを生むことがまず一つとしてあげられます。最近では教育をしっかり行っていない、という評価を受けることもあります。
欧米では、歯並びや噛み合わせの良さは自己管理能力の一つと考えられています。
また歯並びが整っていないと、その家の教育レベルが低いというマイナスイメージで見られる傾向があり、歯並びのよさが教養の証しとされています。
海外の人と接する機会が多くなった現在、歯並びが悪いことによる人間関係の弊害も問われる時代になってきました。
噛み合わせは肩こりや腰痛、姿勢などとも深くかかわっています。
悪い歯並びの弊害・脳の発達への影響
歯並びが良くないということは上手く噛み合わせができていないということです。
これによりあごにも悪い影響があり、バランスよく噛むことができなくなります。じつはこの点は、脳の発達にも関係するポイントです。
噛むという動作は、脳を活性化するのに役立ちます。あごの神経が脳を刺激し、脳の発育に良い影響を及ぼすのです。子供たちが正しい歯列の状態でよく噛んで食事をすることは、脳が健全に成長していくためにも必要な点なのです。よって歯並びが悪いと、脳の発達も上手くいかない可能性があります。
良く噛んで食事をする子供は、記憶力や計算能力、考えて問題を解決する能力、コミュニケーション能力などが発達するようです。 身体の健康に加えて、頭の健康も考えるなら、やはり良い歯並びになるように処置してあげることは有益であると言えるでしょう。
どうして歯並びが悪くなるのでしょう。原因は遺伝的なものから、生活習慣など様々です。
遺 伝
歯の大きさや本数、形・歯の生える時期・骨の発育は遺伝によって決まっています。永久歯が足りない、あるいは多い人は、早目の治療が必要になる場合もあります。
食べ方
やわらかいものばかりを食べるような食生活をしていると、アゴが十分に発達せず、その結果、歯の大きさとのバランスが悪くなり、歯並びが悪くなりやすくなります。
癖
唾を飲む時に舌を突き出したり、指や爪を噛んだりする癖を続けていると、前歯がかみ合わなくなることがあります。
乳歯の虫歯
乳歯の時期に虫歯などで、自然に永久歯と生え代わる以前に乳歯を抜いて、その後適切な処置を受けずにそのまま放置した場合。
病気
幼児期に大きな病気をしたりすると、歯の一部に形成不全が起こることもあります。
口呼吸
正常な呼吸の方法は鼻呼吸ですが、口呼吸を続けていると口の中が乾燥して、病原菌に対する抵抗力が弱まるだけでなく、顔面の発育・成長にも悪影響を及ぼします。バランスのとれた顔面の成長に、鼻呼吸は欠かせません。
歯並びの悪くなる原因は、大きく遺伝的な要因と後天的な要因に分けられます。
歯並びに大きな影響があるのは遺伝的な要因ですが、悪い歯並びは多くの原因が相互に影響しあい成長の中で現れます。
食べ方
やわらかいものに偏ることなく、固いものもバランス良く食べるような食生活を心掛けると、アゴを十分に発達させ、歯の大きさとのバランスを整え、歯並びが悪くなるのを防ぎます。
癖
唾を飲む時に舌を突き出したり、指や爪を噛んだりする癖をやめることで、前歯がかみ合わなくなることを防ぎます。
乳歯の虫歯
乳歯の時期に虫歯などで、自然に永久歯と生え代わる以前に乳歯を抜いた場合は、その後適切な処置を受けることが大切です。
鼻呼吸
口呼吸を続けていると口の中が乾燥して、病原菌に対する抵抗力が弱まるだけでなく、顔面の発育・成長にも悪影響を及ぼします。
また、口呼吸していると舌が口蓋につきません。上顎が狭くなろうとし歯が内側に動いてくることで下顎もそれに対応する動きが出てきます。バランスのとれた顔面の成長に、鼻呼吸は欠かせません。